トラウトルアーフィッシングコラム

トラウトのカラー認識について、私なりの思いとスタンスをお伝えします。

トラウトのカラー認識を考える

「トラウトは、どこまでカラーを認識するのか。」

トラウトを狙うルアーマンなら誰でも興味がある、永遠のテーマではないでしょうか。
学術的には色々な見方があるでしょうし、詳しい方もおられると思われますが、正解は魚のみ知るところ。

あくまで「カラー認識」全般としてはどういう傾向が伺えるのか。経験則からの個人的な感想を。

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トラウトは、どこまでカラーを認識するのか。

ルアーが「アクションを加えて魚を刺激し、バイトさせる」釣法であることから、カラーはなんでも良いかというとそうではないと思います。
現にトラウトやバスには色覚があるという認識が一般的になりつつあるようで、単純にWeb検索しただけでも沢山出てきます。

Google検索「トラウト 色覚」

あれだけ多くのカラーのルアーが市販されているところからも、トラウトやバスに色覚はあるのでしょう。
ではトラウト自身は、その色をどう捉えているのでしょうか。

(今回はカラーの話になりますので、色だけで釣果が左右されるわけではないということについては、あえて封印します。)

カラーについて感じていること

私がカラーについて根本的に感じていることを、3つ挙げてみます。

周りの状況との関連性

ルアーは特別なことをしない限り、自発的に発色しないものです。
カラーを発生させる要素としては、太陽光などのヒカリ。これが塗料に当たってカラーとして認識されるわけです。

であれば、水色や天候、狙うレンジでもルアーの発色は大きく変わって来るはずです。
アクションを大きく付けるリアクションの釣り、つまり"動きで食わせる釣り"はまた別ですが、一定のスピードで引いて来てルアーを"魅せて食わせる釣り"、例えば管理釣り場のスプーニングや湖のトローリングにおいては、間違いなくカラーは釣果を左右する必須項目であると言えます。

(特にトローリングにおいては角か貝か、木か金属か、素材によってもアクションによってもかなりの差が出ることを考えると、単純にカラーだけで左右されるものではないと考えられますが、ここでは割愛。)

魚をどういう視点から食わせるか、という食わせ方との関連性

例えば同じ赤色を引っ張る場合、上層を引っ張る場合と中層を引っ張る場合、そしてボトムを引っ張る場合で見え方は大きく変わります。

特に上層を引っ張る場合、魚はルアーを後方やや下、あるいは食い上げる場合は真下に近い位置から見るわけですから、太陽光がある時には黒い物体にしか見えないはずです。

それでもカラーチェンジで反応する時も多いわけで、反射を含めた魚独特の見え方が存在するということは間違いないと思っています。

(当然、角度によってシルエットや波動にも差が出てくるはずで、それが食わせの刺激にもなりますが、ここではややこしくなるので割愛。)

紫外線は無視できない

水と紫外線の関係はとても面白いものです。水の中で生活する魚たちが、この影響を濃く受けないわけがありません。

そもそもの話なのですが、水が青い理由を調べてみるととても面白いことがわかりました。
紫外線に含まれる長い波長(暖色系の色)は水に吸収されやすいのですが、短い波長(寒色系の青色、紫色)は水に吸収されにくいのだそうです。
つまり長い距離を透過していく寒色系が目立つために、水は青く見えるということのようです。

紫外線からのカラーアプローチでは、ここ数年注目されている素材として"ケイムラ"というものがあります。
これは今までの直接的なカラーリングとは違い、紫外線を利用して反射させるというものです。

Yahoo!知恵袋にわかりやすく解説されていたので、興味がありましたらご覧ください。
Yahoo!知恵袋「ケイムラの発光メカニズムと魚からの見え方について」

様々な外的要素や角度、そして紫外線。
これらが重なることによって、要するにトラウトにとっては私たちがチョイスしたりカラーリングしたルアーが、意図した色で見えていない可能性があるということですね。

トラウトにとってカラーとは、"認識する"ものではなく、"感じる"もの?

これらを踏まえて私は最近、トラウトは"カラーを認識する"のではなく、"カラーを感じている"のではないかと思うようになりました。

私たちが「赤が食い込み悪いから黄色か?」という理詰めの考えをしている横で、本能で動くトラウトは「黄色っぽいものが来たから食べた。」という考えはしていないはずです。
もっともっと感覚的に動いているでしょう。

もっともっと頭を柔らかく

プロの方は別ですが、一般的なアングラーはアソビなのですからもっと柔らかく。

「今の条件でこの色、本当は魚に何色として"感じて"もらえてるのかな。本能を刺激できてるかな。」

理詰めのアプローチも当然良いのですが、たまにはこうやって感覚的なアプローチをしてみると、何だか面白いですよ。

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