トラウトルアーフィッシングコラム「解禁間近！データで振り返る中禅寺湖2016年シーズン、2017年はどうなる？」

2016年シーズンの中禅寺湖の水温詳細

まずは2016年シーズンの振り返りから。栃木県水産試験場が発表している、2016年の中禅寺湖水温データを確認してみましょう。

シャロー～ミドルレンジ

ミドル～ディープレンジ

オレンジの背景は、実際にその日付近辺に釣行した際にヒットした大まかなレンジです。水産試験場のデータと自分の釣行データを重ねると、とても興味深い事実が浮かんできます。

2016年の中禅寺湖釣行レビュー

2016年4月14日近辺の水温と釣果

2016年シーズンは、解禁当初から4月半ばくらいまで、水深0mから水深20m前後までほとんど水温変化がありませんでした。

魚にとってはどのレンジでも快適さは変わらないはずですが、ワカサギが解禁日から接岸しており、ファーストブレイク近辺を意識している魚が多かった印象です。

水深20m近辺でのヒットはフリーフォール中で、着底直前に食ったと予想しています。水深12m～13m近辺でのヒットは、ボトム付近のアクションを続けてきてブレイクに差し掛かる手前でヒットしたもので、いずれもレイクトラウトです。

水深1mでのヒットは、潮目に沿って入ってきたヒメマスを水面直下で獲ったものです。

2016年5月6日近辺の水温と釣果

この時の水温は、水深0m～水深20mまで1度差でした。

まともなボートキャスティングはこの1回のみでしたが、やはり岸にベイトが多くいたため、やる気のある魚も岸寄りにいた印象です。岸釣りのアングラーを避けながらの攻めは、なかなか難しかった記憶があります。

釣果も数本という寂しいものでしたが、やはり浅いレンジでレイクトラウトとホンマスがヒットしています。

レイクトラウトはボトム付近、ホンマスは水面下1mでのヒットです。

2016年5月24日～2016年8月31日の水温と釣果

2016年5月24日からは、トローリングでのホンマス狙いにスイッチしました。ヒットレンジが日付を追うごと、下がっていく点が興味深いです。

全て中層トレースで、岸からかなり離れた場所も航行しています。

ヒットレンジは私たちの推察なので、厳密には間違っている可能性があります。参考程度でご覧ください。2016年のホンマストローリング釣行データは、中禅寺湖釣行記録一覧からどうぞ。

2017年シーズンのゲーム予想

2017年もベイトの年に？

2016年のワカサギ釣りが超好調だったことを考えると、2017年シーズンもベイトの年になる可能性が非常に高いです。コンディションの良い個体が多く、引き続きショアから釣りやすいシーズンになるかもしれませんね。

ハイシーズンも忍者になって岩陰に隠れ、セミルアーよりはワカサギ系のルアーを投げ込む感じでしょうか。

2017年のホンマス予想

期待のホンマスですが、2016年シーズンは40cm台の魚の数が若干少なかったため、2017年シーズンは50cmクラスの個体が前年よりも少ないのではないかと予想されています。

ただし、2016年シーズンは50cmオーバーの越年個体が出ていましたので、2017年シーズンは60cmオーバーのスペシャルサイズが引き続き期待できるでしょう。

2016年シーズン同様、50cmオーバーホンマスの乱舞を期待したいところです。

2017年のヒメマス予想

2016年シーズンは30cm台のヒメマスが釣れていましたので、順調に育っていれば2017年シーズンは40cm台も狙えるはずです。震災前の状況が復活しそうですね。

ヒメマスについてはレギュレーションが変わりましたので、下記ご確認ください。

2017年シーズンのレギュレーションなど注意点

ヒメマスの持ち帰りが可能に

2017年からレギュレーションが変わり、ヒメマスの持ち帰りが1日30匹までできるようになります。

ヒメマスはホンマスと外見が非常に似ていますが、ホンマスの持ち帰りは引き続き違法行為となりますので、十二分に注意してください。

ホンマスとヒメマスの見分け方

口に手に入れて、歯があるか無いかを確かめてください。

• 歯がある場合：ホンマス
• 歯が無い場合：ヒメマス

ヒメマスはとても美味しいので、釣れたら是非持ち帰って食べてみてください。刺身は自己責任で、塩焼き、ムニエルなどが超美味です！

9月から禁漁区が変化

通常は岸ヶ淵～松ヶ崎よりも西側が禁漁区ですが、9月から13番～松ヶ崎より西側が禁漁区になります。

9月に入ったら金谷ワンドは釣りができなくなる点が、2016年シーズンと違う点です。

いろは坂が4月下旬まで夜間交互通行に

国道120号の栄橋が老朽化のため、第一いろは坂で4月下旬まで補修工事が行われます。そのため普段は中禅寺湖に上る第二いろは坂が、20時～翌朝5時まで交互通行になります。

余裕を持って家を出た方が良さそうですね。

最後に

どうしても開幕前はソワソワしてしまいますが、こうやって振り返りと準備が心躍らせながらできる良い時期でもあります。

データと経験は複合的に絡み合うことで意味を成すものだと思いますが、視点の1つとしてご活用いただければ幸いです。

ルアーマンの方は、開幕前のイメージトレーニングでこちらも是非、ご覧ください。

東日本大震災が発生して以降、放射能の問題やキャッチ&リリース施行などがあり、現地の方々は大変なご苦労をされたと思います。

2017年シーズンはヒメマスの持ち帰りができるようになったということで、中禅寺湖復活に向けて、また文字通り大きな一歩を踏み出したと思います。

気が早いですが、2018年シーズンはホンマスも持ち帰ることができたらいいなあ、なんて思いますね。長期に渡るキャッチ&リリース施行で、中禅寺湖のヒメマスやホンマスを食べたことがない方たちも、多くなってきているのではないでしょうか。

2017年シーズンも変わらず、またできる限り通いたいと思いますので、よろしくお願いいたします！

現地情報リンク

• 中禅寺湖漁業協同組合
• 中禅寺湖畔コタンの桟橋
• レークオカジン「湖畔の様子」
• ます尾くんの釣り